公開: 2022年9月17日
更新: 2022年9月17日
約7万年前にアフリカ大陸を出て、北へ向かい、地中海に到達した人類の祖先は、そこから西に進んでヨーロッパ大陸へ向かった人々の流れと、東へ進んでアジア大陸へ向かった人々の流れに分かれました。東へ向かった人々の中には、北東に進んで、現在のシベリアを通り、カムチャッカ半島やカラフトを経て、北海道へ達した人々もいました。寒冷期だった地球は、海面が今よりも100メートルくらい下がっていたため、カムチャッカ、カラフトから北海道は、陸続きだったようです。
このように北回りでマンモスを追って北海道にたどり着いた石器時代の人々の一部は、地球が温暖化して海面が上昇し、北海道や本州が孤立した島になってもそこに住み着いていました。この人々は、大陸の他の地域からは隔絶されていたため、数万年に渡って、日本列島で独自の進化を続けたと考えられます。この人々が、縄文人になった、日本人の祖先と言うことになります。
斎藤成也著、「日本人の源流」、河出書房新社(2017)、33ページ